明け方の自動販売機

旅行のこととか、ゲームのこととか、日常の雑多なこととか

ちょっと、カラスさん!

近所を散歩しているとたくさんの黒いやつらがいる

やつらは他の鳥とは違ってそばを歩いたってびくともしない

人間は歩道からはみ出さないことをよく知っている

ましてや追いかけたり木を揺らしたりしないということも

それゆえか近くを通ったって振り向きもせず

貫禄たっぷりに歩いているやつだっている

 

 

やつらにとって人間は何者なのだろう?

 

人間がやつらを襲うことはほとんどない

だってすこしでも苛めるとあとで束になって襲われるってことを知っているから

体格差はあれど何匹ものやつらにつつかれたら大惨事だ

 

人間はやつらに餌を供給している

可燃ごみの日に近くのごみ捨て場を何カ所か回れば

対策の甘い場所でごみをつつくものを見ることができよう

おかげでやつらはなかなか立派な体つきをしているではないか

 

人間はやつらの天敵を追い払っている

天敵は何かと言われてすぐには思いつかなかったが

少し調べると猛禽類は天敵の1つらしい

人間は住宅地の周りの木をどんどん伐採していって猛禽類を山の方へ追いやっていった

おかげでやつらにとって都市は楽園になっていったのかもしれぬ

 

ただ人間もやつらを追い払ってはいる

公園に巣をつくれば子供が危ないということですぐに

「やつらの力の及ばぬ方法」で撤去される

でもあくまでも追い払うだけだ

滅多に殺すことはしない

鳥獣保護法で守っているのだから

 

 

このように考えればやつらにとって人間は

一線を超えることのないようにすればいい者たち

ぐらいだろうか

危害を加えられることも少ないし

大人しくしていれば食べ物も恵んでくれる

 

まあでも人間が真面目に考察しようとしたところでやつらには届かない

やつらになんと言ったところで

次の日同じところを散歩すればやつらも前の日と同じように歩いているだろう

それはそれでいいんだ

別に怪我をさせれらるわけでもない

ただ心の中で

「ちょっと、カラスさん!どいて!」

って思うだけ

 

おしまい